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花の舞で使う山田錦をすべて生産する契約農家の活動を報告する

静岡山田錦研究会 活動レポート31<2007年度>


 花の舞の地元遠州地方(静岡県西部地区)で山田錦を栽培する花の舞の契約農家「静岡山田錦研究会」は今年は56名で活動します。作付け面積の合計は約81ヘクタール。目標反収7俵。タンパク質含有量7.0%以下。予想収穫量は約5000俵。
「静岡山田錦研究会」の結成は平成9年(1997)、以来高レベルで均一という質の向上を果たし、その後、量も確保してきました。そして、今年の主目標は反収7俵。果たして目標達成なるか、この一年の活動をレポートします。

  < 今年最後の巡回を実施。
花の舞土田製造部長が、刈り取り前のすべての圃場を評価。 >  


鈴木会長圃場


評価のための用紙が立てられている


圃場を評価する花の舞土田製造部長

圃場を評価する花の舞土田製造部長


圃場を評価する花の舞土田製造部長


鈴木会長(右)と土田製造部長


刈り取り前の稲


調査用のサンプルとして稲を一株づつ提供してもらう

会員の圃場を土田製造部長が評価する
 9月27日、28日の両日、静岡山田錦研究会の今年最後の圃場巡回が行われました。これは、会員の刈り取り前のすべての圃場(田んぼ)を花の舞の土田製造部長が視察し、A・B・Cの3ランクで評価をするものです。
この、研究会による評価ではなく、花の舞の酒づくりの責任者による圃場の評価については、「生産者として杜氏がほんとうに酒をつくりたいと思うような山田錦をつくらなくてはいけない」との研究会の考えから、平成13年より毎年この時期に実施されており、今年で7回目となります。

400枚超の圃場を2日がかりで巡回、評価
 会員の圃場は湖西市から浜松市、磐田市、森町にわたり400枚以上もあり、しかも、同じ会員でも圃場があちこちに分散しているケースが多いため、巡回は朝7時から夕方まで、2日間をかけて行われました。
初日の9月27日の天気は晴れ時々曇り、秋の気配が漂い始めてはいるものの、残暑の厳しい一日となりました。
巡回には評価を行う花の舞の土田製造部長をはじめ、研究会の鈴木良紀会長、乗松精二相談役、役員、花の舞の蔵人ら13名が参加。会員は巡回の時間を見計らって自分の圃場で待ち受けました。
会員の圃場には評価がスムーズに行われるよう目印も兼ねて、氏名、圃場の番号、面積等が記入された用紙が事前に立てられており、評価が終了するとその用紙を回収するというやり方で進められました。

「静岡県の山田錦になってきている」
 2日間にわたる評価を終えた土田製造部長に今年の感想を聞くと、「8月は気温がかなり高かったものの、9月は台風もなく、気温も緩やかに、そして下旬には急激に下がり、非常にいい生育条件だったと思います。そのため、全体的に生命力があり、非常に健康的な稲でした。近年になくいいです」とかなり高い評価をしています。
そして、「まだ根が生きている感じがしました。刈り取りまでに充分にチッ素を消化して、タンパク含有率7.0%を切る上質な山田錦が収穫できるのではないでしょうか」と期待を寄せます。
さらに、土田部長から興味ある発言がありました。「だんだん静岡の山田錦になってきている感じがします」と言うのです。その意味を聞くと、「本来、山田錦は溶けやすいというのが特徴で、それが良いところでもあり、悪いところでもあるのですが、静岡県産山田錦は組織が硬く、米が溶けにくいという印象を持っています」とのこと。
そのために、酒づくりにおいては、「兵庫県産など本来の山田錦の特性を知った上で、静岡県産の山田錦は少しずつこんな風になってきている、ということを頭に入れておく必要があるでしょう」と言います。
長い酒づくりの経験から、兵庫県産、静岡県産両方の山田錦を熟知している土田部長でなくては聞くことのできない意見でした。

研究会にとって圃場評価は重要
 さて、研究会の鈴木会長は土田部長による圃場評価をどのように考えているのでしょうか。「生産者の意識の問題ですが、山田錦づくりは会員個人個人がしっかりやらなくいてはいけない。、適当ではだめなんです。研究会が定めた栽培方法通りにやっているかどうかは圃場を見れば一目瞭然。だから、圃場を見て、管理しなくてはなりません。酒づくりの責任者が評価するということになれば、会員もいっそう緊張感を持って取り組み、それが、会員間でバラつきのない均一な米につながっていくと考えます。ですから、この圃場評価は重要で、これからも続けていかなくてはいけないと思っています」と、この圃場評価の意義を語ります。

 それではこの時期、どんな稲がいいのでしょうか。以前に乗松相談役にたずねたことがありますが、それによると、米の品質は稲の葉に現れるため、目に映る鮮やかさがひじょうに大切であり、昔から黄金色(こがねいろ)が良いと言われているが、緑色が多少濃くても、際立って鮮やかであれば一週間後にはいい米になる。色が黄色く抜けていても、くすんでいたらダメな方向に行くとのことで、9月下旬としては、ひじょうに鮮やかな緑色がベストのようです。

猛暑も克服。今年の山田錦も期待できそう
 研究会では以前から20箇所の代表圃場を決め、毎年7月、8月、そして、9月に巡回して稲の成長を調査しています。今回もその代表圃場でタンパク含量確認の目安となり、刈り取りのタイミングをはかるために必要な止葉(とめは)と呼ばれる茎の一番上の葉の色の測定、そして、活葉枚数(緑の生きている葉の数)の確認も行われました。
 また、会員すべてから稲を一株ずつ提供してもらいました。これはその後、一株ずつ、稈長(茎の長さ)、穂長、全長、枝梗数(米を付けた細い枝)、一穂粒数、止葉長、千粒重などなど、稲のすべてを計測、計量、分析し、会員全員分の「稲体の形態調査表」をつくるためです。

 今年の夏は猛暑に悩まされましたが、それは稲にも影響を与えたのか気になるところです。鈴木会長に聞くと、「出穂(穂が出る)の時期が少し早まった圃場が見られました。出穂後の稲の成長も早かったですね。悪い影響は出ていません。水管理をきちんとやっていたので猛暑も克服できたと思います」と言います。
成長が早いことで刈り取りも早くなるのかたずねると、「例年より3、4日早くなるでしょう。私は10月5、6日頃まで様子を見て、その当たりでやる予定です」ということです。研究会のメンバーが栽培した山田錦は猛暑にもめげず成長しました。質、量ともに、今年も大いに期待できそうです。

 
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