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静岡山田錦研究会 活動レポート42<2008年度>


  < 6月までの低温、日照不足は影響なし。
稲はきわめて順調に生育。
猛暑の中、今年2回目の圃場巡回を行う。>  

8月の圃場
8月の圃場


巡回風景
巡回風景


炎天下、圃場を巡回する会員
炎天下、圃場を巡回する会員


幼穂を計測する鈴木会長
幼穂を計測する鈴木会長


クロロフィルメーターで稲の葉を測定する会員
クロロフィルメーターで稲の葉を測定する会員(右)


昼食時に講評する鈴木会長(中央)
昼食時に講評する鈴木会長(中央)


 猛暑に見舞われた8月8日、静岡山田錦研究会の今年2回目の圃場巡回が行われました。
これは7月4日に行われた第1回目の巡回と同様、会員の圃場(田んぼ)を回り、稲の発育状態を調査するもので、今回も車を連ね、研究会の鈴木良紀会長をはじめ会員、JA関係者、そして、花の舞の土田製造部長及び蔵人、スタッフが湖西市から浜松市、磐田市まで各地区の代表圃場を巡回しました。

7月の好天で低温、日照不足を克服。例年にない生育ぶり
この時期の巡回の目的は出穂(穂が出る)時期の予想と穂肥(穂のための肥料)をいつ、どのくらいの量行うかの判断をするためです。測定するのは1株茎数、草丈、葉色、CM値、幼穂長等です。
前回の巡回では低温、日照不足の影響が心配されました。そこで、まず、気になる稲のその後の生育状況について鈴木会長に聞いてみました。「7月に好天が続いたので稲は順調に生育しています。分けつ本数(1株の茎数)も16本から20本位、草丈(稲の高さ)もあまり高くならず70センチ前後と理想的で、例年にないほど順調に生育しています。6月までの低温、日照不足の影響は全くありません」と、好天のおかげで心配は全くなく、きわめて順調のようです。
むしろ、毎日暑い日が続いて、逆に高温による影響が心配されますが、それについては、「心配は8月の夜の気温ですね。高すぎると生育に良くない。やはり昼と夜の寒暖の差が必要です」。やはり、あまりに暑いと問題があるようです。一般的に高温対策はどのようにするのでしょう。「基本的には水で管理するしかありません。田んぼに冷たい水を一気に入れて、地表の温度を下げる。あるいは、水を張ったままだと水温がどんどん高くなるので、水を抜いて、地面を出して、人間で言うと汗をかかせるのです。地面からエネルギーを出させて温度を下げるわけです」。会員に対しても水の管理を徹底するよう指導していると鈴木会長は言います。

やがて穂になる小さな幼穂をチェックする
 今回の巡回で重要なのは幼穂(ようすい)のチェックです。幼穂とはその名の通り、やがてりっぱな穂になる若い穂のこと。今はまだ地面から10〜15cmほどの茎の中にあり、外側からは見ることができません。そこで、茎を縦に裂いてその断面で幼穂の長さを計ります。
この時期の幼穂は長さ数ミリ程度の小さなもの。しかし、これがすくすくと成長し穂になるのです。
この幼穂の長さでいつ頃穂が出るのか予想できます。今回の巡回の状況は「幼穂は5ミリ位でした。この時期としてはベストではないでしょうか。これでいくと、あと18日から20日位で出穂します」と鈴木会長は予想しました。

葉の色で穂肥の量を決める
 もう一つの大切なチェックポイントは稲の葉色です。葉の色は葉色板という、黄緑色から深い緑色まで7段階に分けて色が付けられている板を使い、稲の葉に近づけ、葉の色がどれくらいの濃さであるかを、3.5とか4というように数値で表します。
研究会ではこの他にクロロフィルメーターという葉に含まれる葉緑素の濃度を測定する機器を使って測定を行っています。人間の目で測定する葉色板よりはるかに精密に測定できるものです。測定された数値がCM値と呼ばれるもので、これにより、稲に含まれるチッ素量もだいたい想定できます。それを参考にしながら、穂肥の量を決めるのです。
つまり、葉の色が濃い場合は肥料(チッ素)がまだ含まれているので入れないが、色が抜けていたら肥料を入れるというわけです。「今年は収量を上げることを目標にしているので、葉の色のチェックは重要です。色が抜けすぎていてもよくない。葉色板だと4前後の色で、少し穂肥を入れて大きくするという状態がいいのではないでしょうか」と鈴木会長は語りました。

水と穂肥の管理を徹底すれば収量増は望める
研究会の乗松相談役は昼食時に今回のデータを基に会員の前で話をしました。「1月から6月まで低温傾向が続きました。それが一転、7月は去年に比べて1日当たり3.5度も高い。過去の記録を見ると、平成18年がそうでした。その年は晴天が多く気温も高く、収量も6俵近くになった。今年もそれに近い数字になるのではないでしょうか。
6月は雨が多く、低温続きで柔らかい稲だったが、7月の日照量が6月の2.3倍あり、これで稲が大変身した。順調になりました。これから気温の変化、日照量の変化の予測はつきにくい。稲の根が弱らないよう水の管理は特に徹底してほしいと思います。
葉色ではCM値を見ると少し切れすぎかなと感じます。これから穂肥を入れる必要のある人は、よく観察して一番適切なチッ素量を見つけ出して入れれば、秋にはいい結果が出ると思います。今年は会員の作付け面積の合計が100ヘクタールを超えています。全生産量は6,000俵を超えるのではないでしょうか。実力が到達しました」。例年にない天候のもとでも安定した生育を保つ会員の栽培技術を評価しながら乗松相談役はこう語りました。

鈴木会長も「これから水管理、穂肥の管理をきちんとやっていけば反収6俵以上7俵近くまで取れるような状態になるのでは」と明るい展望を示しました。
この日は巡回が終わった後、研究会の親睦会が浜名湖畔のホテルで開催されました。強い日差しのもとでの巡回は疲れたことでしょうが、自分たちが栽培した山田錦でつくった酒「花の舞」の味は格別だったことでしょう。

 

 
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